「なんか書け」と言われたので、書きます。
この『ナイゲン』という芝居が、とある高校で実際に行われている会議に取材したものだということは、チラシやらに書いてある通りです。
また、アガリスク初期の作品のリメイクだということも、ご存知かと思います。
で、あたし、今回の出演者で唯一そのどちらにも参加しているんです。
実際のナイゲン、内容限定会議には高2の時に吹奏楽部の代表として、また高3の時はクラス代表の補佐として、イヤイヤながら出席していました。
ムダに折り目正しくて、システマチックで、そのくせヘタクソな会議でした。高校生特有の妙なポジションへの律儀さが、そうさせるのでしょう。
今となって思えばその拙さや幼なさは可愛いものですが、当時の俺はなかなかにイライラさせられました。それは、かくいう俺もムダに律儀に「会議」していたからなのでしょう。
そして『ナイゲン』の初演。
ゼロから我流で芝居を始めて一年、要するにレベル0.2くらいで挑んだ群像会話劇。うまく行くわけはありません。セリフは入ってない、集中力は持たない、そんな座組で、これまたイライラしっぱなしでした。本当に「芝居辞めてやろうか」と思いました。まあ、その後も毎公演でそう考えるんですが。
そんなこんなでそれでも今に至ります。
本物のナイゲンに出ていた時から8年、『ナイゲン』初演時から6年が経ちます。だから俺にとっては、この芝居はリベンジです。ジェダイの復讐です。シャアの逆襲です。違います。やり残したこと、上手くいかなかったことをひっくり返すチャンスです。
観てろよ「あの頃」。
てなわけです。
はい、バトンタッチ。次は誰だっけ、確か鹿島。